ドル円レートの一日の最大変動幅について(2007年からの過去10年の値幅トップ10)

第6位 リーマンショック 2008年10月6日 4.96円

始値 高値 安値 終値
105.6 105.08 100.25 101.81

9月にリーマンブラザーズの破綻に始まった株価の下落は続き、この日は月曜日で円買いが進み、ダウは10000ドルを割ります。

この週にダウは8451ドルまで一気に下げ、円も一時97円台をつけます。ダウが10000、ドル円100の節目を超えて一気に崩れた悲壮感漂う週ですね。映画、マネー・ショートのワンシーンが思い出されます。

第5位 リーマンショック 2008年10月28日 5.87円

始値 高値 安値 終値
92.82 98.5 92.63 97.96

その前週の円高・株下落の反発で、こちらは「円安になったケースの値幅」ではTOPになります。

始値92.87円で97.96円で引けています。その一方、日経平均は朝方7000円を割り、その後終値で7621円まで戻しています。

「7000円を節目に先物買いが、、」というニュースが聞こえてきそうですが、そんな呑気な相場ではなかったと想像します。

下記、2008年10月のチャートで青い線です。10月の一ヵ月で見ても15円動いてます。個人投資家は対応不可能ですね。

 

第4位 チャイナショック 2015年8月24日 5.95円

始値 高値 安値 終値
122.00 122.00 116.05 118.43

 

上海総合指数が前の週の8月20日に-3.4%、21日には-4.2%、そして週明けの月曜日は-8.3%と下落していました。

ドル円は2015年8月7日には125円をつけていましたし、この時点でも120円を超えていました。

日米の金融緩和で円安が進み過ぎていた中、米国の緩和終了方向が示唆された時期であり、このタイミングで巻き戻したという要素も大きかったと考えられます。

月曜日と言うのも、下落や為替の巻き戻し安そうな相場環境でした。

下記、2015年6月に125円をつけてからのチャートです。

ここでもアベノミクスで恩恵を受けてきた多くの方の、ロスカットの悲鳴が聞こえそうなチャートです。


第3位 ダウがFlashCrash 2010年5月6日 6.16円

始値 高値 安値 終値
93.97 93.99 87.83 90.54

ダウのFlashCrashはファンダメンタルな理由がなく「シティの大口の先物売り注文にAIアルゴリズムが反応した。」と言われています。

ダウの下落に連動し、ユーロドル・ドル円もキレイに連動し、為替は最安値87.97を記録して90.53で引け翌週には一度全戻しとなっています。GW明けに人騒がせですよね。

現在に比べれば、アルゴリズムの習熟度も低いものであったでしょうし、その後、米国市場にもサーキットブレーカーが導入されたこともあり、全く同じ様なことは起きないかと思いますが、小さなFlashCrashは度々起きていてハイレバ勢が刈りとられてるので油断大敵です。

 

 

第2位 リーマンショック 2008年10月24日 7.31円

始値 高値 安値 終値
97.79 97.87 90.56 94.6

リーマンブラザーズの破綻は9月ですが、その一ヵ月以上後での出来事です。米国市場の株価下落と、ユーロ・豪ドルの弱含みもあり、一気に下落しました。

「株価が落ちる、円高になる、ロスカットと投げ売りを巻き込んで更に下落する。」様なことが何週間も繰り返し続きます。

9月に107円をつけていた円は、この週の初めには101円台になり、1つ目のクライマックスとして、この日は97.38から90.07まで7円以上も円高になります。値幅も恐ろしいですが、「トランプ政権発足」や「ダウFlashBack」の様に数日で元通り、という訳ではなく、底の見えない恐怖を感じます。

本記事は1日の値幅ですが、一ヵ月の値幅で言えば2008年10月は15.99円で最高値を記録しています。

 

第1位 Brexit   2016年6月24日 8.505円

始値 高値 安値 終値
106.64 106.70 98.195 102.31

 

こちらも世論調査に反して離脱派勝利となりました。Breixtってリーマンショックを抜いて1位!とは、世界的な投資環境が変化していることの現れだと思います。

「残留派が優勢」「離脱派が優勢!」でポンド円がガシガシ動きますが、離脱が決定し円買いに走ります。

日本人の生活が1日で何か変わる訳でないのに面白いですね。ジョージ・ソロスが大負けした!みたいな話もありましたが、世界中が注目していました。

 

以上ですが、値幅を時系列で示すと下記になります。予測は不可能に見えます。

 

学びとしては下記辺りでしょうか。

・時間を経て一ヵ月後位にガツンと来ることがある。 ( サブプライム、リーマンショック、チャイナショック)

・大きく、円安や円高等に振れている時のトレンドのターニングポイントに大きな値幅を伴う。(日銀緩和、チャイナショック)

・大きなイベント時にはパニック売りで動くことがあるが沈静化は早い。(ダウFlash、トランプ大統領、緩和見送り)

・米国と欧州、両方に問題が出ると一気に円高に動くことがある。(リーマンショック、サブプライム)

 

いずれにしろ予想は不可能です。

最大リスクを肝に銘じ、株にしろ、為替にしろリーレバを心掛け、異変を感じたらポジションを縮小、クローズし備える必要がありますね。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました!

 

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