金利上昇で高配配当株式が下落し、反比例する様に配当利回りが上昇しているので、個別株を選考しよかと米国連続増配株をチェックしてみることにしました。
連続増配株について 「DRiP Investmenting Resource Center」が月末にデータを更新しアップロードしています。
リアルタイムでなく、月末にアップデートして頂いている様ですので、この記事は2018年4月末の情報です。
ファイルが大き過ぎるので、SpreadsheetにImportRange関数で必要なところだけコピーし、フィルターを作ってランキングしてみました。
チェック項目について
配当利回りのランキングを作成
金利上昇局面ですので2年債の金利と比較して、プレミアムとしてプラス2%位欲しいと考えて4.5%以上は欲しいです。
(本当は手取り5%欲しいのですけど。。。(´・ω・`))
金利上昇が1年で2回で0.5%として10年債利回りが3.0%→3.5%(16.7%増)だとすると、
配当4%の銘柄ならば4.5%にするために増配率12.5%。
配当5%の銘柄ならば5.5%にするために増配率10%。あれば問題ないですよね。
そんな銘柄あるんでしょうか?
増配連続年:10年以上でフィルター
米国株式は、25年以上連続増配は120銘柄。10年以上連続増配が217銘柄もあります。
5年以上であれば500銘柄を超えています。
リーマンショックの暴落が2008年10月ですから、10年、もしくは11年以上連続増配であればリーマンショックでも増配し続けたことになります。
産業構造も変わっているので、連続増配25年以上の配当貴族銘柄には拘らずにフィルターします。
SBI証券で買える銘柄をフィルター
日本で変えなくては意味がないのでSBI証券で購入可能な形でフィルターします。
SBI証券のサイトで購入可能リストを出していたので、Spreadsheetで最新のデータを参照できる様にできました。
楽天はCSVでダウンロード可能スナップショットになりますがチェックかけておきました。
マネックスは手間がかかりそうなのでやりませんでした。
楽天はIT企業出身のせいか情報開示を使い安い形でしっかりしてる印象で、逆にマネックスは本当にイケてないですよね。
増配率をチェックしたい
最近の増配率、過去3年平均や5年平均から大きく下がっていないものかチェックしたいです。
配当性向をチェックしたい。
企業として連続増配をポリシーにしている企業ばかりですが、日本よりも利益以上に配当金を出す企業は多いです。
僕が所有している英国高配当株、GSK、BP、HSBC等は100%を超えた配当を出しています。
業績が一時的に落ち込んでいるケースもあるので「100%を超えていれば一律ダメ!」とは思いませんが、
タコ配当株を新規購入するならば、今後の業績見込みをチェックしないといけません。
最近の株価動向もチェックしたい。
連続増配・高配当であれば今は下落局面ですのでチャンスかもしれないです。
最近のインデックスやセクターのパフォーマンスと比べてどうなのか?というところチェックしたいです。
ランキングについて
上記の様に独断で設けた基準でリストを作りました。
ブログ上だと項目が多くて表記が難しいので画像にします。画像クリックするとWebページに飛びます。
リストの方は、SBI証券/楽天証券で可能なものは記載しています。337銘柄中155銘柄でした。
下記リストです。「タコ配当ばっかりですね。。。」
将来を見据えて買っていく銘柄ということですね。。
米国連続配当株
タコ配当の多さがきになります。やはりトップ10はほぼエネルギー・インフラ・タバコで占められていますね。
今回は6%以上のものだけチェックしてみます。
第1位 ベクター・グループ・リミテッド 配当8.21%
1873年創業のタバコの持ち株会社です。昨今は子会社を通じて不動産投資をしています。
良く知らない会社ですが、どんな企業が1位なのか気になりました。
2017年の決算の売上を見ると、タバコの売り上げは1億ドル/年です。フィリップモリスの1/30程度しかないです。不動産事業が売上の4割程度しめています。
Payout Ratioを見たら、2010年からずっとタコ配当を続けています。「どれだけキャッシュあるのよ?」とツッコミたくなります。
「タバコ事業に行き詰って不動産事業」ということで、「タコ配続き」ですし魅力を感じませんでした。
米国Yahooも持ち株会社になりましたが、将来こんなになってしまうのですかね?
第2位 SCANA:配当6.6%
スキャナ(SCANA Corporation)は子会社を通じてサウスカロライナ州の電力の発電、送電、配電事業を行っている企業です。
エネルギーや公益は減損や、投資によるキャッシュフロー-が大きく出ることも多いので、そんなに悲観することもないのですが、
SCANAは昨年原子力発電所の中断から大きな減損を出し株価が下落し続けています。
財務面でも厳しい中、時価総額が下がったところを、2018年中にドミニオン・エナジーが買収する方向で進んでいます。
日本の証券会社で所有しているとどうなるんですかね。。?
好奇心で「ほんの少し」だけ買ってみたくなります。悪い思考ですね。(´・ω・`)
第3位 エンブリッジ 配当6.15%
米国でなくカナダの企業です。増配率が二けたで素晴らしいですが、配当性向が517% (PER80位?)となっています。
最新の決算を反映させていないのかモーニングスターだとTTMでのPERは11.8でした。
5月10日に発表された決算が良かったので、その分が今月末に反映されたら見てみたいと思いました。
エンブリッジについては、Twitterフォローさせて頂いている三菱サラリーマンさんが銘柄紹介良記事を書いておりました。リンクさせて頂きます。
第4位 AT&T – 配当6.12%
増配・配当の有名株ですが、既に配当性向が100%超えているのですね。
増配率がずっと2%前後で「頑張って増配し続けている」姿勢が見える企業です。
僕はHDVのメイン組み込み銘柄の1つですので、個別株としては対象外にしています。
僕の尊敬するたっちゃんブログの紹介記事をリンクさせていただきます。
感想
切り口として面白くフィルターとしては良いと思いました。
ですが、どれも配当性向が高いですね。
配当に拘るだけでなく、二けたを超える増配率/連続増配率から評価してみたいと思いました。
また、公益/エネルギーを外した上で、リストを追っていけば、配当はTOPクラスでなくても各セクターの有名企業がゴロゴロしています。
増配率を見て、下落したところを買いやすい候補の銘柄が結構ありそうです。
今回は4月末のデータで、Q1の決算の反映がされていませんので、該当サイトに5月Endのデータが出たら再度チェックしてみたいと思います。
とりあえず調べたタイミングで、EnbridgeのQ1が良かったので少しだけ記念に買いました。
財務に問題が多そうなのでこれから調べます。