インドの経済成長は世界一の人口に支えられ間違いないところです。
日本からの投資で「GDP成長相当の平均リターンが株式で得られるか?」と言われると疑問です。
インドの高い経済成長は金融政策と物価上昇とのバランスを取りながら実行され、通貨価値下落を伴いながら実現されるからです。
インドSENSEXの推移について
下記はインドSENSEXのここ15年のチャートです
リーマンショック後の底値から300%位になっています。
日本と比べると凄いですね。
この期間(2009年~2018年)のGDP成長率をルピーベースで見たところ、267%増加でした。
上下は繰り返しつつ連動していますね。
リーマンショック後からの数字を見ると、リターンがどうしても高く見えるので。リーマンショック前の高値と比較してみます。
- リーマンショック前高値 21206 (2008年6月)
- 現在:35423(2018年7月)
リーマンショックの高値から計算すると67%の上昇です。
複利計算を考慮すると平均リターンは5.26%/年になります。
ドルベースでチェック
SENSEXの数字はルピーで計算ですから、ドルベースで見てみます。ルピーは15年スパンで見ればドルにい対して下落しています。
2008年6月 42.716Rs/$
2018年7月 69.7Rs/$
ですので、スナップショットでドルベースで計算するとSENSEXは下記となります。
2008年06月 約496.4ドル
2018年07月 約508.2ドル
ということで、約10年のリターンは2.37%であり、平均リターンは0.234%/年となります。
2008年にドルベースで最高値でインド株を掴んだ人は、最近ヤレヤレ売り😥ができたことになりますね。
インドの成長は約束されていても、高値で掴んでしまうと、なかなかパフォーマンスが出ないということになります。
iShare MSCI インドETFをチェックしてみる。
少し極端な数字が出てしまったので、ishareのインドETFのパフォーマンスを見てみます。
SENSEX(ルピーベースの指数)とMSCIのインドETF(ドルベース)の設定以来2012年からのパフォーマンスです。
MSCIのインドETFは29.74%に対して、現地通貨ベースの指数では102.54%です。
最近はそれ程、遜色ないものの明らかに長期では差が出てみえますね。
インド株への投資について
インドの経済成長は間違いないですし、僕はインドも国自体好きです。
機会があれば、投資したいと思っていますので、投資する上では通貨下落可能性分も頭に入れながら投資すれば良いだけです。
ですが、たまに、インドの株式指数やGDP等を指標とした証券会社の売り文句には疑問を覚えることがあります。
僕のポジションですが、以前インドNifty50に連動するETFを保有していたことがパフォーマンスが上記以外の要素も含めて良くなく1年程前に売りました。
現在は、ADRで個別株でInfosysを少し所有しています。
よい商品とタイミングがあれば追加で投資したいと思っています。
関連記事です。
1年前まで保有していた「NEXT FUNDS インド株式指数Nifty 50連動型上場投信(1678)」ちょっと記事で触れています。