最近「南アフリカランド」のスワップがそこそこで気になりましたので、
ボラが高いと言われるので、「ドル円とどの程度の値幅リスク」が違うのか?について考えてみました。
長期トレンドでなく、リピート系の両建てのリスクを検討する観点です。
値幅が為替の値の何%を示すのか
ドル円では値幅が取りましたが、トルコリラでは100円の頃に3円動くのと、20円の時に3円動くのは異なりますので、
その日の終値に対しての値幅がどの程度の割合を示すのか見てみます。
データはM2Jから2007年4月以降のものが出ていますのでそれを使用します。正確にはFX業者毎に値幅は異なります。
ドル円の値幅
横軸が値幅をその日の終値で割った動きの率を表します。
赤線は、実際の発生日の積み上げを全体日数に対しての割合で示したものです。
下記になります。
イメージが付きにくいので()内はドル円110円と想定した場合の値です。
最大の値幅 | 約8% (約8円) |
最も多い値幅率 | 「0.6%~0.8%」 ( 0.7円~0.9円) |
値幅が為替値の1%以内に収まっている確率 | 約65% |
99%に収まる値幅 | 約3.3% (約3円) |
99.9%に収まる値幅 | 約6.8% ( 約7円) |
99%に収まる値幅が3.3%ということであれば、100日取り引き幅が1日位は3円位の値幅はあるよ!ということになりますので、
ざっくりですが、FXで証拠金維持率160%位であれば、該当値幅の下げが襲うとロスカットになります。
話題のトルコリラ!
イメージをつけるため、()はトルコリラを18円/リラとした場合です。
最大の値幅 | 約25%(約6円) |
最も多い値幅率 | 「0.8%~1.0%」 (15銭~18銭) |
値幅が為替値の1%以内に収まっている確率 | 約50% |
99%に収まる値幅 | 約6.8% (約1.22円) |
99.9%に収まる値幅 | 約12.2% (約2.2円) |
3年取引すれば、一日に10%以上に動くことには1日位は遭遇するのがトルコリラということですね。
ドル円の1%の変動幅に収まる確率が65%程ですが、トルコリラは50%程しかありません。
でも、最近の動きから考えると、大したことないですね。。。。(´・ω・`)
なんか腹落ちしないので、トルコリラの終値から見た値幅の率の大きいランキングをチェックします。
過去11年のトップ10です。
日付 | 値幅 | Ratio(%) |
2018/08/10 | 4.4 | 25.5 |
2008/10/28 | 8.09 | 12.7 |
2018/08/14 | 2.17 | 12.4 |
2008/10/22 | 6.88 | 12.0 |
2008/10/24 | 6.71 | 12.0 |
2016/06/24 | 4.2 | 12.0 |
2010/05/06 | 6.67 | 11.8 |
2018/08/15 | 2.11 | 11.4 |
2008/10/06 | 7.67 | 10.4 |
2018/08/17 | 1.82 | 9.98 |
最近のトルコリラ暴落について
ここ11年のリラ相場内ですが、2018年8月が4つもランキングしてます。
ちなみに11位も2018年8月13日でした。。。。
後はリーマンショック(2008年10月)から4日、ダウFlash事件と、Brexitがトップ10です。
。。。。。 それだけ????
最近がトルコリラにとって異常な相場とわかりました。
2007年以来、10%以上動いたことはリーマンショック等の世界的事件に巻き込まれることでしか起きて居ませんでした。
2018年8月がトルコにとっては久々の惨事ですね。
僕は、これみると
「投機筋が日本のお盆シーズンに、買建て玉を狩りに来ている」
という風にも見えます。
思わずカレンダー作っちゃいました。過去2500稼働日分見てこれは酷いですね。
相場って怖いですね。
ちなみにトップの値幅25%はM2Jだからかな。と思います。流石に値幅が広すぎます。
時間があれば業者毎に値幅チェックしたいです。
僕はリピード系も少しやっているので、ボラの高い相場は「FXを売りでリピート系売買を検討するかもよいかも」とも思いましたが、
スプレッドも高く、上限する相場の中で約定もせず死にそうな気がします。。。。
特殊な相場に買い向かう程の技量も勇気もないです。
テレビでトルコのニュースと同時期に「阿波踊り」のニュースをやっていて、
「踊る阿呆に見るアホウ、同じアホなら踊らなソンソン」と言うのを思い出し、
「何無責任なこと言ってんだよ!!!」
と突っ込んだ次第です。
南アフリカランド
もう1つ。スワップ差益が狙えそうな南アフリカランドです。
最大の値幅 | 約21% |
最も多い値幅率 | 「0.8%~1.0%」 |
値幅が為替値の1%以内に収まっている確率 | 約55.7% |
99%に収まる値幅 | 約6.8% |
99.9%に収まる値幅 | 約15% |
1日で20%も動くとか勘弁して欲しいですが、トルコリラより少しマシ位で思った程、差分がないですね。
値幅の変動率のトップ10ランキングもチェックしました。
日付 | 最大値幅 | Ratio(%) |
2008/10/15 | 1.99 | 21.1477152 |
2016/06/24 | 1.12 | 16.51917404 |
2008/10/22 | 1.34 | 15.89561091 |
2008/10/24 | 1.29 | 15.12309496 |
2008/10/28 | 1.17 | 12.27701994 |
2010/05/06 | 1.39 | 12.03463203 |
2008/10/16 | 1.03 | 10.22840119 |
2008/10/06 | 1.14 | 9.921671018 |
2008/10/08 | 1.03 | 9.545875811 |
2016/01/11 | 0.65 | 9.285714286 |
リーマンショック7、Brexit1、ダウFlashBack1と、2016年1月11日です。
2018年8月は1つもランキングしていません。
(利用したデータがM2Jですので、裁判にもなったくりっく365の暴落事件の日は入っていません)
なんとなくまとめ
僕は長期でポジションを建てるのですが、安全にロスカットなしで行く、最大値幅を考えるならばドル円の3-4倍を見ておいた方が良い事になります。
1日で値の25%動くと、レバレッジ4倍でも吹っ飛ぶことになります。
ドル円でレバレッジを8倍なら、新興国は2~3倍が適当ですね。
僕はドル円は両建てならば9倍近くまでレバを許容していますが、新興国は両建て時でも3倍に制限することにします。
値幅が高いので、売りで入り「くるくるワイド」が楽しそうな気もしました。リピード系であれば、決済数・効率は20%~30%位はあがりそうで。しかし、その程度であれば、それ以上にスプレッドリスクや約定しないリスクの方が高い気がします。
新興国通貨でのリピード系は手を出さないことにします。
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