REITのETFとして2017年10月11日から新しく上場されました。1年近く経ち指数の銘柄もアップデートされたので更新します。
既存のREIT指数連動型ETFのリストは、J-REITサイトのこちらをどうぞ。
MAXIS 高利回りJリート上場投信
項目 | 内容 |
---|---|
証券コード | 1660 |
決算日 | 年4回(決算日:毎年1、4、7、10月) |
信託報酬 | 年0.27%(税込み) |
こちらは、「野村高利回りJリート指数」を参照とするETFとのことですが、
この指数自体はETFの設定に合わせて2017年9月から設定されたもので新しいものです。
野村高利回りリート指数とは?
説明を読むと下記となっていました。
・予想分配金利回りの高い銘柄(30~40銘柄)で構成される。
・銘柄は下記基準でスクリーニングされるそうです。
構成銘柄について
「時価総額の上位98%」
時価総額の上位98%と言われると「J-REITは60銘柄ですから、ほとんど入るでしょ!」と思うのは誤りで、上位と下位では大きく時価総額が違います。
2018年9月15時点で、98%に入らない銘柄は11銘柄あります。弱小・高配当REITは外れます。
最近上場組の伊藤忠アドバンス、タカラレーベンは上場1年超えも達成されていないですが、時価総額でも対象外です。
3463 | いちごホテルリート投資法人 |
3493 | 伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人 |
3492 | タカラレーベン不動産投資法人 |
3473 | さくら総合リート投資法人 |
3451 | トーセイ・リート投資法人 |
3487 | CREロジスティクスファンド投資法人 |
3488 | ザイマックス・リート投資法人 |
3455 | ヘルスケア&メディカル投資法人 |
3472 | 大江戸温泉リート投資法人 |
3470 | マリモ地方創生リート投資法人 |
3308 | 日本ヘルスケア投資法人 |
「平均売買高上位95%」
データがないので、わかりませんが、東証は毎月ベストファイブを発表していますが時価総額とあまり相関はないので無視します。
そもそも「過去60日」と言いますが、権利落ち前後の一ヵ月は当然取引値が上がる傾向があるので公平性を欠く指標ですね。
上場してから1年以上
時価総額は達成されているが、1年以上の基準を満たしていないのは三菱地所です。ギリギリ1年に収まっていません。
3481 | 三菱地所物流リート投資法人 |
予想分配金利回りが低いものは落選
スクリーニング後の高配当の上位0.8になり、下記が外れています。
大手安定銘柄の低配当が外れていきます。
この辺は3.7~4.0%辺りは銘柄が多いゾーンで、入れ替わりは結構ありそうです。
銘柄 | 利回り | |
8951 | 日本ビルファンド投資法人 | 3.14 |
8952 | ジャパンリアルエステイト投資法人 | 3.18 |
8976 | 大和証券オフィス投資法人 | 3.49 |
3226 | 日本アコモデーションファンド投資法人 | 3.57 |
8955 | 日本プライムリアルティ投資法人 | 3.6 |
3269 | アドバンス・レジデンス投資法人 | 3.74 |
8954 | オリックス不動産投資法人 | 3.82 |
3279 | アクティビア・プロパティーズ投資法人 | 3.84 |
8984 | 大和ハウスリート投資法人 | 4.15 |
分配金利回りは?
2018/9/15の時価で加重平均利回りを計算したところ、J-REIT全体で4.17%に対して本指標からは4.475%でした。
配当利回り実績下記で、本日時点の基準価格の9351からから、過去の実績利回りから算出するに利回りは3.4%です
決算日 | 基準価額 | 分配金実績(税引前) |
---|---|---|
2018年07月10日 | 9,360円 | 80円 |
2018年04月10日 | 9,038円 | 71円 |
2018年01月10日 | 9,038円 | 88円 |
設定来累計 | 239円 |
ただし、J-REITのインデックスのETFは信託報酬はどれも0.25~0.35%程度で、こちらも0.27%です。
その割には低すぎないですかね。。。(´・ω・`)
弱小アクティブETFの宿命
アクティブ運用のETFは資産高増減によって分配可能額も大きく異なるので、算出予測が難しいです。
一般的には運用開始後、資産は増加していく過程で分配金は低めに出ます。下記、以前Twitterしたものです。
ETFで流動性を気にする人がいるが、自分は口数も少ないし長期保有が多いので、基準価格とずれない限り問題ないと考えている。
が、高配当ETFの場合、下記で結構、銘柄の加重換算するより大幅に高かったり、低かったりするので困る。 pic.twitter.com/WrrLf7W40o
— Takayama.O (@takayama70) July 8, 2017
資産を見ると規模は大きくないですが、指数の増加以上に大きく増えていますね。上記の理由で資産増加時は利回りは下がるのですが、
それにしても高利回りを謡ってそれにしても1%の差は酷いですね。
イメージとしては、資産口数が四半期で20パーセント程伸びていますので、配当も20%割引されて出る様な状況です。
上場からのパフォーマンス
年初来のパフォーマンスです。あまり変わらないですね。
2018年に限っては高利回りのパフォーマンスは指数を下回っています。
配当さえよければ問題ない訳ですが、、、、
青が1660 MAXIS高利回りJリート上場投信 +7.33%
赤が1343(NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信) +7.09%
買いか?
ただでさえマイナーのJ-REITに、新しいインデックスが開始されたのは歓迎しています。
ですが、予想通りに「時価総額増加時に利回りがあまりあがらない」という陥ってしまい、REIT指数のETFと配当利回りもパフォーマンスが変わらないという実績です。
少し難しいので、時期を見て「この利回りなら納得!」と思えるまで待つ方が良いかと思いました。
高配当を強く望むのであれば、分散することによるリスクヘッジはできないですが、個別銘柄をいくつか買う方がよいと思います。