円高時・円安時の為替のレバレッジリスクの違いについて

FXでは値動き幅のリスク管理が最も重要で以前にこの様な記事を書いています。

円高トレンドと円安トレンドではリスクが異なる。というものです。

ドル円レートの一日の最大変動幅について - 円高リスク・円安リスク

 

円高と円安で同資金ではレバレッジリスクは異なる

際どいFXをやっている人には、「当たり前だろ!」と言われそうですが、低レバでFXしている人には縁の少ない話です。

僕はアービトラージで運用しているので、”一定資金内でのポジション”のレバレッジ管理が重要な課題になります。

これは、円高時と円安時では、同じ枚数でもリスクが異なるからです。

 

100万円の証拠資金でドルを8万通貨を購入する場合。

「上記ポジションを作った場合には、円高時と円安時どちらがリスクが高いですか?」

と言われれば、、、、

円安時なります。円の価値が低い訳ですから

 

1枚当たりの証拠金 = 為替レート * 10000 / 25

ですので、必要証拠金は円安の方が高くなります。

 

証拠金を100万円入れたとすれば、証拠金比率は

証拠金比率 = 100万 / 購入枚数  /  1枚当たりの証拠金

ですので、円安の方が証拠金比率も高くなり、円安時の方がリスクは高くなります。

 

表にすれば下記の通りです。同じ100万円で8枚購入していても、

120円であれば実質レバレッジは9.6倍で証拠金比率は260%、

80円であれば実質レバレッジは6.4倍で証拠金比率は390%になります。

為替 1万通貨辺り証拠金(レバ25倍) 100万の証拠金での購入通貨(万通貨) 証拠金比率 レバレッジ
120 4.8 8 260.42% 9.60
110 4.4 8 284.09% 8.80
100 4 8 312.50% 8.00
90 3.6 8 347.22% 7.20
80 3.2 8 390.63% 6.40

 

「1円動いた場合の証拠金比率の動き方」も当然異なります。

120円->119円で証拠金比率は、1/120 * 2500 = 20.83%の減が発生しますが、

80円->79円で 1/80 * 2500 = 30.1% の証拠金比率が減ります。

 

両建てで直面する課題

ポジションが一定でも、円安になると全体としてリスクが上がっていきます。

ポジションリスクを一定にして管理をするのが理想ですが、これは資金移動だけではカバーできません。

 

運用ルールの作成

追加ルールとして

「決定したレバレッジ以上になったら、一部ポジションをクローズしレバレッジを下げる」

また攻めるのであれば

「決定したレバレッジ以下になったら、一部ポジションを追加し、レバレッジを上げる」

ということができます。

 

守りのポジションチェンジルール

ポジションチェンジは、スプレッド損・手数料がかかりますし、細かいポジションチェンジはオーバヘッドを高くするのみです。

僕の場合は、全体ポジションをレバレッジ8.3倍(証拠金比率300%)で組んでいます。100万あたり7.5枚です。

円高リスク・円安リスクの差があるので、買いポジションは300%~350% 、売りポジションは250%~300%で運用しています。

 

運用としては「レバレッジが9倍を超えたら見直し」等とやろうと思いましたが、結構面倒です。

資金内のポジションさえしっかり管理していれば、レバ9倍でも1日8円までは耐えられるので、2017年からのレンジの115円超えたら考えることにします。。。

 

攻めのポジションチェンジ

円高ならば逆に攻めることができます。

ですが、どのくらいの期間が運用できるか予想できないポジションを作るのはあまりやる気にならないです。

例えば105円になったらポジション足してもよいですが、マイナスにならないためには二週間はポジションKeepが必要です。

 

おわりに

計算しつつ、自分のポジションを見てみると、収益(含み益)で現在のレバレッジルールでも追加で1枚ポジションを建てれそうです。

複利の力ですね。今年の実績だと月1000円位稼いでくれることになります。

リスク管理が株や債券と種類が異なりますが、自分で管理できるリスクが多いので走りやすいですね。今の環境が長く続いて欲しいものです。

 

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