利回り10%! BDCの「Hercules Capital – ヘラクレス・キャピタル (HTGC) 」を買ってみました。

BDCに興味が湧いてARCCに続いて二銘柄目を購入しました!

ご紹介ですが、BDC自体がハイリスクですし、この銘柄について日本語での記事を読んだこともありませんので、正確性に欠けるかもです。

あしからず。

 

Hercules Capital  (Ticker HTGC)

Hercules Capital ( ヘルクラス・キャピタル)は2003年に設立、2005年上場になります。

BDC投資がApollo InvestmentのIPOを切っ掛けに本格化するのが2004年ですから、BDCの中では歴史が古い方になります。

成長分野への投資を方針とし、IPOやM&A前のイノベーティブな高成長ベンチャーと、様々なテクノロジーの設立フェーズのサポートをすることを方針に上げています。

BDCの中には、市場から既に投資先が分散されたローン担保証券をリスクに合わせて買い込む様なポートフォリオを組む企業もありますが、

ヘラクレスは「ベンチャーへの貸出」を会社の方針として明確に謳っているBDCですね。

明確に下記には投資しないといっています。

・石油・ガス関係

・CLO(ローン担保証券)

・CMBS/RMBS ( 住宅ローン担保証券)

・金属への投資

 

下記、Webページからのキャプチャーです。

過去160社をIPO/M&Aイグジットとあります。

ウェブページを見ているとかなり安っぽい感じで、何かきな臭いと感じてしまうのは僕だけでしょうか?

 

時価総額ランキング順位について

BDCは44銘柄ありますが、HTGCは時価総額では1.39Billion(約1500億)で6番目になります。時価総額で1Billion以上は10銘柄存在しています。

実際のNAV(Net Asset Value = 資産額)では8番目になります。

Rank BDC Market Cap
#1 ARCC 7.86B
#2 ORCC 3.44B
#3 FSK 2.96B
#4 MAIN 2.67B
#5 PSEC 2.40B
#6 HTGC 1.39B
#7 TSLX 1.34B
#8 NMFC 1.20B
#9 GBDC 1.11B
#10 AINV 1.10B

 

値動きについて

2019/8/5時点で、13.32ドルで分配金利回り 9.67%です。

月足ですがリーマンショックで価格が14.32$->3.62$で、約75%位下落しています。

その後、QEと連動し投資口価格は上昇しリーマンショックの値を超えていきます。

ですが、2015年~2016年に会ったクレジット不安(利上げ懸念や、原油安等でハイイールド等が大きく下落し、クレジット全体が収縮した)で下げています。

最近はヨコヨコですね。

 

 

バブルチャートでのスクリーニング

以前記事で書いたバブルチャートだとここです。バブルチャートでは線形より上側ならば、「パフォーマンスが良いかも」銘柄として、スクリーニングに使っていますが、それでチェックしてみた銘柄の1つです。

1.26倍とNAV倍率が高く割高ですが、それでも利回りが10%近くある訳です。NAV倍率が1倍ならば利回り12%~13%でる計算です。

 

 

資産当たりの分配金について

実際に「分配金/NAV」をランクすると、44銘柄中2位で、12.46%です。

下記がTOP5です。

1位のOXSQは見たらCLO(ローン担保証券)をポートフォリオの主とするBDCです。HTGCが「投資しない」と明言しているカテゴリですね。数字が高いと言っても投資商品は銘柄によって様々です。

Rank BDC Yield on NAV
#1 OXSQ 12.68%
#2 HTGC 12.46%
#3 NEWT 12.02%
#4 ABDC 11.82%
#5 MRCC 11.05%

 

この数字は株式で言えばROEに相当します。

「ROE12.46%の銘柄が、配当性向100%で分配金を出してくれる」

株式だったら、「配当をたくさんも貰えるのは嬉しいが、それでは会社の成長が期待できないよね。」となります。

 

BDCの場合は、キャッシュフローを実現してくれるのは、企業への貸出ですので、それが許される訳ですが、

「どれだけ高金利で金を貸してんだよ!」って思いますね。

この指標は「資産に対して稼ぎの効率が良い」と解釈ができるのですが、逆に「資産が高金利なハイリスクな貸出で固められている」可能性もあります。

 

LTV/レバレッジについて

レバレッジを掛けていれば利回りはあがるのは当たり前です。LTVは51%です。

レバレッジとしては2.04倍になります。

ここの統計は取っていませんが、相対的には低い方ではないですが、ずば抜けて高い訳でもありません

 

資産について

IR資料を見る限り下記です。

 

・貸出と、株&ワラント の割合は9:1です。株式の場合は企業が飛ぶと問答無用に資産ゼロになるのでハイリスクになります。

・99社に貸出5mil~200milを融資しているとあります。1つ吹っ飛ぶと数%飛ぶこともあると考えると、もっと分散しても良いと思います。ちなみにARCCはここの資産規模は6倍ですが約350社に融資しています。

・125社のワラント、55社の株式を保有しているとあります。

 

金額ベースでグラフにすると下記です。

株式の比率が8.4%で高い方ではないです。ARCCは13%ですが、BDCの中にはもっと高い比率の銘柄もあります。

 

投資先の分布です。ARCCと比較するとかなりドメスティックですね。それが今の運用資産の差につながっている感じですかね。

過去の分配金について

2013年から0.31$が四半期毎ベースに続けています。好景気が続いてた恩恵で安定していますね。

 

と思って、購入したら早速、余剰分配の発表がありました!!

 

打診買い

いくつかBDC銘柄を見た中で、一番興味が持てたので打診買いてみて、決算読む位の興味を維持したいと思います。

マイナーネタ過ぎますが、BDCの銘柄や、その選定についても情報が少ないので記事にしてみました。ニッチですね。

 

BDC投資について書いています。

米国BDC(Business Development Companies) 投資とは? 高配当な理由とリスク

 

スナップショットですがBDC全銘柄のNAV倍率・利回り・時価総額を記載しています。

米国BDCの全銘柄のバブルチャート(利回り・NAV倍率 )

 

 

ARCCのバランスシートについて